聴力は一般的に30歳代を境に衰え始め、高音域からだんだんと低下していきます。高い音が聞こえにくくなると、母音は聞きとれるものの、子音が聞き取りづらくなってきます。
例えば、「広い」と「白い」、「佐藤さん」と「加藤さん」のように言葉の聞き間違いが起こりやすくなってしまいます。日常の聞こえ方について考え直してみましょう。
まずは、ご自身の聴力の状態を正確に知ることが大切です。
1つでも心当たりがある場合は、一度耳鼻咽喉科へご相談されることをお勧めします。
□ 聞き間違いが多い
□ 話しかけられた際、聞き返してしまうことが多い
□ 他の音が重なると、会話がうまく聞き取れない
□ テレビの音が、家族と同じボリュームでは聞き取りにくい
□ 銀行や病院の窓口などで、名前を呼ぶ声が聞こえづらい
補聴器を装着すると昔と全く同じようなきこえに戻るわけではありません。ですが、今までに聞こえなかった音が聞こえるようになることで、生活の中での様々な不便が軽減され、より快適に暮らすことができます。
① 会話が聞き取りやすくなります
補聴器を付けることで、今までよりも小さな音が聞き取れるようになります。
また、不要な雑音を排除し騒がしい場所でも聞き取りやすくする機能が付いている器種もあります。コミュニケーションが改善したり、外出の機会が増えたりする方もいらっしゃいます。
② 相手が聞きとりやすい声で話せるようになります。
難聴の方が話しをすると、必要以上に大きい声になったり、聞こえないような小さな声になったりします。これは、ご自身の声が聞き取りにくいことから起こります。補聴器を付けることで、ご自身の声も今まで以上によく聞き取れるので、声の調子や発音が改善されます。
③ 小さい音量でも、テレビが見られるようになります。
補聴器を付けることで、今までよりも小さい音量でテレビの音を聞くことができます。また、専用アクセサリを使い、補聴器から直接テレビの音声を聞くことができる器種もあります。
※ 補聴器は、ひとりひとりの難聴や聞こえの状態によりフィッティング(調整)することが必要です。装着者によってその効果が異なる場合がございます。
補聴器はうまく使えるようになるまで、最初は長時間つけ続ける必要があります。またその方に合うようになるまで調整を繰り返します。なお白い鳥医院では、確定申告をすれば医療費控除となる認定補聴器店への紹介状をお渡しできます。
■ 補聴器選びの流れ
① ご相談 | 聞こえのお悩みについてお伺いします。 |
② 聴力測定 | 補聴器調整のために、聴力検査を行います。 |
③ 補聴器の選択 | 測定結果や聴力データ、使用環境、ご予算に合わせて選択します。 |
④ 調整 ※ | ご自身の耳に適切な状態になるように、補聴器を調整致します。 ※ 補聴器は、使用開始前に必ず適切なフィッティングが必要です。 |
⑤ 試聴 | 両耳、片耳、静かな場所、騒がしい場所にてお試し下さい。 |
⑥ 再調整 | 必要により、再度ご来院頂き再調整を行います。 |
■ 補聴器の音に順応するためにトレーニングを行いましょう
補聴器を装着すると直ちに正常な聞こえ方に戻るというわけではありません。調整がきちんと行われても、補聴器の音にはすぐに順応できません。少しずつトレーニングを重ね、補聴器の新しい音に馴染んでいきましょう。
まずは短い時間から初め、少しずつ装着時間をのばすようにし、疲れたら補聴器を耳から外して休みましょう。場所も、静かなところから、騒がしいところへと少しずつ変えていきましょう。
■ トレーニングはご家族の協力も大切です
補聴器のトレーニングは、ご本人の努力はもちろんですが、一番身近なご家族の皆様に協力していただくことが何よりも大切です。話をする前に呼びかけてあげること、正面に立ち口元を見せて話をすること、ゆっくり、はっきりと話してあげることなどを心がけて下さい。
杉並区方南町の耳鼻咽喉科
白い鳥医院
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